Boulder Cup [ボルダーカップ] 2019年1月
歴代レギュレーションの振り返り
こんにちは、Daigoです。
半年前の2019年12月に、ポケモンGOの『GOバトルリーグ』が実装され、トレーナーバトルの機能が広く認知されるようになりました。
それにつれて、2019年1月から海外で先行して行われていた『シルフリーグ』にもスポットライトが当たり始め、並行して徐々に認知度が高まってきています。
徐々に参加者が増えてきたものの、情報の多くが英語ということもあり、まだまだ抵抗を感じる方も少なくないと思います。
そこで、シルフリーグの過去レギュレーションについての情報をまとめ、皆さんがシルフリーグに参加するかどうかの検討材料になればと思い、ブログを作成するに至りました。
拙い文章・構図となりますが、またPvPガチ勢の方々にとっては鼻で笑ってしまうような内容になるかと思いますが、是非最後までお付き合い頂ければ幸いです。
まずは、記念すべきシルフリーグシーズン1の開幕レギュレーション「Boulder Cup」について、本稿で触れていきたいと思います。
目次
2019年1月 Boulder Cup
boulderは日本語で「玉石・丸石」という意味があり、口語で『ボルダーカップ』と呼称します。
制限内容ですが
①CP-1500のスーパーリーグであること
②いわ・じめん・はがね・かくとうの中から、いずれかのタイプを持つポケモンだけを選出すること
というルールになります。
(石がテーマの割には、いわタイプの弱点「じめん・かくとう・はがね」と共存させる、初期ならではの設定のアンバランスさが光ります 笑)
上記タイプに当てはまるポケモンを、ボックスから検索したい場合は
cp-1500&いわ,じめん,かくとう,はがね
のコードをコピペして検索してください。
それでは、当時のボルダーカップ環境を振り返ってみましょう。
メタ相関図
上記の画像は、当時のボルダーカップのメタ相関図=ポケモンの勢力図です。
図の通り大まかに分類して、3つのメタクラスタが存在します。
①エアームド
かくとう・じめんタイプを広い範囲で見ることができ、また相性のあまり良くないいわタイプに対してもラスターカノンという打点がある、非常に優秀なポケモンです。
現在のGOバトルリーグでも大活躍中で、その強さは説明不要でしょう。
当時、制限ルールをクリアしたひこうタイプがほぼ存在せず、エアームドを選出しない場合、かくとう・じめんタイプの対処が極めて難しくなります。
したがって、当時の「表向きのトップメタ」と言って差し支えありません。
②はがね・いわ枠
主にエアームドを迎撃するための役割です。
はがね・いわ枠はいくつか候補がありますが、その中でもハガネールがあたま1つ抜けている存在でした。
持ち前の耐久性と、わざ2のじしんが同はがね・いわタイプに刺さるため、この枠では1番選出率が高かったポケモンです。
現在のGOバトルリーグにおいては、ハイパーリーグでの採用がたまに見られますが、スーパーリーグではあまり見かけることはありません。
よく見るのは、メルメタルとメタグロスですが、メタグロスはスーパーリーグでは非常に耐久性が低く、取り扱いが難しいポケモンです。
また、メルメタルはばかぢからが未搭載だったため、でんきショック-いわなだれ-10万ボルト全てがハガネールに二重耐性を取られてしまい、格好のカモになっていました。
このことから、パーティーにハガネールを選出することで、エアームドと同タイプを見ることが出来るという、広い範囲への対応が可能となります。
③かくとう・じめん枠
かくとうタイプ
かくとうタイプは粒ぞろいでしたが、やはり筆頭はチャーレムでした。
かくとうミラーに対して最強を誇り、シールドを貼り合えばエアームドを殴り落としてしまうという、タイプ相性無視の強さ。
現在のGOバトルリーグでも、ドクロッグと並んでよく見かけるトップファイターです。
先程エアームドの考察において「表向きのトップメタ」と形容しましたが、裏向きのトップメタはチャーレムです。
如何にしてストップ・ザ・チャーレムを行うかが、ボルダーカップを制する鍵になっていました。
じめんタイプ
ボルダーにおいては、ナマズンがじめんタイプの代表格です。
ナマズンを含め、じめんタイプのポケモンは、マッドショットからの高回転でわざを繰り出していくことに共通項があることから、海外では「Mud Boi」と言われています。
(※みず・じめんタイプを指すという認識もあり、この辺りは諸説あります)
ナマズンについても、現在のGOバトルリーグでもトップクラスのポケモンなので説明不要でしょう。
この環境では、苦手な相手としてエアームドとチャーレムがいるため、ナマズン+他のMud Boiを1匹セットにする構築が多くありました。
活躍したマイナーポケモン
シルフリーグに参戦する上で、1つのメリットとして挙げられるのが「マイナーポケモンに活躍の機会を与えられること」だと思います。
GOバトルリーグではなかなかお目に掛からないポケモン、またボックスにはいるけどもGOバトルリーグで使用することにリスクを伴うポケモンも、シルフリーグにおいてはネタではなく戦力として活用することが十分可能です。
次項において、ボルダーカップルールで輝きを増したポケモンたちを列挙したいと思います。
輝きを増したポケモンたち
ヌマクロー
ナマズンに次いで、多く採用されたMud Boiです。
スーパーリーグにおいてはラグラージが一般的ですが、この時点ではコミュデイ前でラグラージがハイドロカノンを覚えていないため、回転・耐久に勝るヌマクローが環境に多く登場しました。
はがね枠にはどろばくだん、エアームドにはなみのりを連打して、プレッシャーを与えられる存在として大活躍👍
まさにシルフリーグならではの輝きを放っていました。
マグカルゴ
その辺に転がっているマグマッグを甘く見てはいけません。
メタ中心のエアームドと、同じ耐空性能を持つはがね枠を、一貫して焼却します。
わざ2が重いものの、見た目通りそこそこの耐久があり、エアームドの後続に出てきたポケモンにも、1発大技を当ててから退場できるという優れもの。
Mud Boiには苦手なものの、エアームド・はがね・キノガッサの選出を抑制できる点でも優秀といえます。
コイル
当時の通常スーパーリーグにおいては、ひこう枠とマリルリを見ることのできるレアコイルが一般的でしたが、わざ1のでんきショックはレガシー技だったため、代替性能を持つカンストコイルも併用されていました。
レアコイルよりも少し劣りますが、それでもエアームドに対する相性が抜群に良かったため、どうしても欲しいという方がコイルを育成していました。
コイル側にとってはとてもラッキーな出来事です。
キノガッサ
チャーレムの影に隠れていましたが、このレギュレーションにおけるキノガッサの抑止力は絶大です。
カウンターでのはがね・いわ枠への打点と、高い攻撃力からのたねばくだんがMud Boiに致命傷を与えるため、6匹の中に居るだけで非常に嫌な存在です。
エアームドには滅法弱く、エアスラッシュだけで吹き飛んでしまいますが、逆にエアームドさえ避ければきちんと仕事が出来るポケモンです。
後述のアメリカ大会でも採用率がとても高く、これもまたシルフリーグならではと言えるでしょう。
グライガー・グライオン
エアームドに代わるひこう対抗枠候補であり、じめん枠も兼ねたポケモンです。
はがね・いわ枠のでんきわざと、かくとう枠のカウンターを今一つで受けながら、わざ1のつばさをうつ・わざ2のつじぎりでコツコツ削りを入れていく戦法になります。
同じひこう枠としては、エアームドに全く勝てないので選出は難しいですが、ハマればきちんと仕事の出来るポケモンとして、メタ相関図にも掲載されました。
活躍を狙ったポケモンたち
その他にも、ボルダーカップの制限であれば活躍できる!!とその機を窺がったのが上記ポケモンたちです。
皆さんはGOバトルリーグで何匹ご覧になったことがありますか?
繰り返しになりますが、ネタとしてではなく、役割を限定すれば十分活躍が見込めるポケモンばかりです。
後述のレポートでは、彼らがどんなポケモンと組み合わせたパーティーに入っていたのか、紹介していきたいと思います。
2019年1月当時の参考資料
日本語による当時の大会レポート
イギリス在住の🇬🇧Mrs.Lloydさんが、2019年1月に参加されたボルダーカップ大会の様子をYouTubeにUPされています。
2019年1月当時の様子を日本語でレポートされているのは、全世界を見渡してもLloydさんの動画だけだと思いますので、大変貴重な資料です。
【PokemonGo】Registered for The Boulder Cup シルフリーグ、ボウルダー杯に参加登録しました!
【PokemonGo】Boulder Cup in Manchester 英国マンチェスターのBoulder杯
アメリカ最大規模のボルダーカップ
また、アメリカのカンザスシティにおいて同時期に行われたボルダーカップは、参加人数49人という、当時では最大規模の大会でした。
以下、参加者49人全員の構築をご紹介します。
トップメタである、エアームド・チャーレム・ナマズン・キノガッサに加え、多くのマイナーポケモンたちがその役割を果たそうと、大会に登場してきました。
このように、一般的には強くないとされているポケモンたちでも、役割を特化していれば強ポケモンたちとも十分に渡り合える可能性があり、そのバトルフィールドがシルフリーグには用意されています。
余談ですが、当時はルールの隙を突いて「ダブルエアームド・ダブルナマズン戦法」なるものも存在していました 笑
現在は重複登録無しなのでこの手は使えませんが、当時如何にエアームドが強く、またひこう枠の層の薄さ、チャーレムの対応方法に困っていたかを窺い知ることができます。
その頃日本では
海外でボルダーカップが開催される中、時を同じくして、日本でも代表的な2つのPvP大会が産声を上げていました。
第1回トレーナーバトルGamewith杯
言わずと知れた、大手ゲーム攻略サイトGamewithさん主催の大会です。
スーパーリーグ・6-3ルールで行われましたが、予選が少し特殊で、連勝数の多い上位16人が決勝トーナメントに進出するという方式でした。
それ以外のレギュレーションには特に制限はなく、スーパーリーグのガチバトルが展開されていました。
猛者が集結トレーナーバトルGameWith杯!予選と決勝前半戦!【ポケモンGO】
第1回 東京PvP大会「神風杯」
有志を集って開催された非公式対面大会で、最大規模だったのがこの東京PvP大会です。
2019年の年間を通して定期的に開催された、ガチ勢の集う場所として最も有名でしたが、その記念すべき第1回大会が2019年の1月に開催されています。
スーパーリーグ・6-3はシルフリーグと同様ですが、東京PvP大会の最大の特徴は個体変更が可能であること。
これにより、6-3でありながらも使用できるポケモンの幅が広がり、より戦略性が増すルールとなっていました。
第1回PvP大会〜神風杯〜参加者募集
— たき/TakiPgo (@TakiPokeGo) 2019年1月14日
大会ルール:ポケモン6匹でエントリーして頂き、その中から3匹を選出する方式
開催日時:1/20 17時スタート
開催場所:錦糸町駅近くの貸し会議室
締切:1/18
参加費:1000円(優勝者に賞品を進呈の予定)
参加方法:このツイートへのリプにて参加申し込み pic.twitter.com/JtA3LJbr0Q
Gamewith杯・東京PvP大会ともにタイプ制限は無く、また東京PvP大会では個体変更も有りという、スーパーリーグを広く網羅して強さを競うスタイルが、日本では一般的となっていました。
一方、海外のシルフリーグでは、タイプ制限を設けて縛りの中で考察・選出を行うスタイルから始まりました。
同じトレーナバトルという機能でしたが、今日に至るまでの進化の過程が、海外と日本で違うのは非常に興味深いところです。
2019年8月 半年後のBoulder Cup
しばらく後の記事で後述することになりますが、ここからおよそ半年が経過した2019年の8月に『Mirror Cup(ミラーカップ)』と呼ばれる、過去レギュレーションの復刻月がありました。
レギュレーションが変わらないとはいえ、わざの性能変更や新ポケモンの加入によって、同じ制限ルールでも環境は大きく変化しています。
ここでは記事にしませんが参考までに、変態Youtuberの😇まさたそ😇が2019年8月当時留学先のオーストラリア🇦🇺において、ボルダールールでのミラーカップを動画にUPしていたので、リンクを掲載しておきます。
【ポケモンGO】シルフリーグ ミラーカップ 8月10日 Bondi Junction オーストラリア part1/4*
ハイドロカノンを搭載したラグラージ、トリデプス・ダイノーズ・ドータクンといった鋼新世代の台頭により、先述したマイナーポケモンたちがゴッソリ入れ替わっています。
これについては(いつになるかわかりませんが)、また記事にしてご紹介していきたいと思います。
マグカルゴどこ行ったよ...
おわりに
初めてのブログ作成で長文・駄文が続いたにも関わらず、最後までお付き合い頂き、誠にありがとうございました。
GOバトルリーグからトレーナーバトル・PvPに興味を持った方、また以前よりシルフリーグに参加されている方々に、少しでも参考になれば幸いです。
次回は、2019年2月に行われたTwilight Cup [トワイライトカップ]
当時の様子について、アメリカ在住の🇺🇸madcatさんと、福岡GO団のディランさんにそれぞれお話を伺いつつ、記事にまとめていきたいと思います。
それでは。